高校1年生の冬休み直前。生徒には有意義な冬休みを過ごてほしい。努力することの大切さをテーマに、Jリーガー中村憲剛選手のエピソードを紹介する授業を行った。生徒たちはジッとビデオに見入っていた。感想文でも、手応え十分であった。
佐々木基<あらすじ>
高校時代のサッカー部監督が当時を語る。
「レギュラーになれるとは到底思えない中学生のような体つき」
トラップの技を磨き、レギュラーを獲得。大学卒業後は、ぎりぎりでJ2の川崎フロンターレと契約し、プロ選手になる。そしてJ1昇格。
Jリーグでの活躍がオシム監督の目にとまり、日本代表に招集された。考えて動く力を評価されたのだ。
子どもの頃、夢にも思わなかった日本代表。国際試合デビュー。中村選手にとって、新しいステージが次々と開けてきた。
中村選手の活躍は高校の後輩たちを刺激した。キャプテンは言う。
「無名の選手、努力する選手だと聞いていた。努力すれば、背が低くても日本代表になれる。だから、ひたむきに走ることとかを頑張ってやれば、結果がついてくると信じてやろうと思っている」
このときの後輩たちは東京都大会を勝ち抜き全国大会出場を決めた。
Jリーグの優勝がかかる試合、中村選手はいつも以上に積極的に動いた。大事な試合だからこそと考えてのことだ。
これまでを振り返って中村選手は言う。
「人間、必死で頑張れば、何とかなる。実際、僕自身がそうだった。目の前のことを一つずつちゃんとやっていけば、いろんなところで役に立つ」
説明1.中村憲剛
言いながら板書する。サッカー部員がいればすぐに反応がある。
発問1.他に知っていることはありますか。
サッカー好きな生徒がどんどん返事してくれる。「川崎フロンターレ」
説明2.ビデオ学習のあと、感想を書いてもらいます。
発問2.何度も作文を書いて、勉強してきたことがありますね。
段落落とし、事実と意見。生徒からの発表がなければ、教師が言ってサッとすませる。
指示1.ビデオを見ます。
番組の中盤、高校の監督が中村選手入学当時を振り返る場面2分15秒
ビデオを止める。「高校時代の事実がわかりましたね」感想文のヒントを与える。
指示2.続きです。
番組の最後の場面15分30秒。授業時間に会わせて調節してよい。
指示8.感想を書きます。10行以上。
今回は10分ほどの時間を確保した。教室がシーンとなることは何度も経験したが、鉛筆の音だけが響く時間がこれほど続いたことはなかった。生徒の実態に応じて、作文の量は調節してよい。