光の回折現象を20分程度の時間で指導した結果を全国理科教育大会において、模擬授業の形式で発表した。本サイトは現実践に若干の修正を加えた指導案である。大会での発表後は参加者から「歯切れの良い授業です」、「大変参考になりました」、と感想をいただいた。
佐々木基準備するものビデオカメラ(デジカメ)、TVモニター(プロジェクター)、三脚、ロウソク、鉛筆スリット、作業プリント1、2、3
説明1.ロウソクの炎を観察して、光の進み方を学習します。
指示1.画面を見ます。(←ここをクリックすると新画面が開き写真が表示されます。)
説明2.画面にロウソクが写っています。
説明3.途中に紙を入れます。画面のロウソクが見えなくなりました。 (←ここをクリックすると新画面が開き写真が表示されます。)
発問1.紙が何かを遮ったのです。紙が遮ったものは何ですか。
みんなで答えます。さんはい。
「光」「光線」などの答えが期待される。「その通り」と力強く相づちを打つ。
プリント1(←ここをクリックすると新画面が開き図が表示されます。)を配布する。
発問2.光はどのように進みましたか。
指示2.光の通った道筋をプリントに書き込みます。
出来たら出来ましたと言います。5名の声が聞こえたら、解答(←ここをクリックすると新画面が開き図が表示されます。)を板書する。
光がこのように進む性質を光の直進性といいます。
図の横に「光の直進性」と書き込みなさい。
正解図の横に「光の直進性」と(色チョーク、枠囲いで)板書する。
説明4.鉛筆で作った隙間越しにロウソクを観察します。画面(←ここをクリックすると新画面が開き図が表示されます。)が変化しましたね。炎の横に光の帯が伸びています。
発問3.この光の帯はどこにあるのですか。
指示3.次から選びます。
挙手をします。1番を選んだ人。2番を選んだ人。3番を選んだ人。
人数を数え、分布を確認する。正解は3番。光の帯はカメラのスクリーンにあります。
プリント2(←ここをクリックすると新画面が開き写真が表示されます。)を配布する。
発問4.カメラのスクリーンに広がった光はどこを通ったのでしょう。
指示4.光の通った道筋をプリントに書き込みます。書けたら持ってきます。
丸付けをする。駄目なときは黙って×をつける。正解(←ここをクリックすると新画面が開き図が表示されます。)が5名になったら、最初の生徒に板書させる。
発問5.鉛筆1本で同じ実験をします。ロウソクの炎はどのように見えるでしょうか。
指示5.次から選びます。
挙手をします。1番を選んだ人。2番を選んだ人。3番を選んだ人。4番を選んだ人。5番を選んだ人。
説明5.実験しましょう。
演示実験する。(←ここをクリックすると新画面が開き写真が表示されます。)正解は3番です。
プリント3(←ここをクリックすると新画面が開き図が表示されます。)を配布する。
指示6.カメラに写る光の帯をプリントに書き込みます。書けたら挙手をします。
挙手に「はい」と返事をする。5人数えたら、「まだの人遅い」と声を掛ける。「こうなります。」と言って、模範例(←ここをクリックすると新画面が開き図が表示されます。)を板書で示す。
発問6.カメラに写った光の帯はどこを通ったのですか。
指示7.光の通った道筋をプリントに書き込みます。
正解(←ここをクリックすると新画面が開き写真が表示されます。)を板書する。
「同じになった人。」と挙手をさせる。「あっていた人は丸をつけます。間違えた人は直しておきます。出来なかった人は写しておきます。一番いけないことは何も書かないことです。」
説明7.この図のように、光が物体の境界で折れ曲がり、陰の部分に進むことを回折といいます。
色チョーク、枠囲いで板書する。
板書1.光が物体の境界で折れ曲がり、陰の部分に進むことを回折という。
指示8.板書をプリントに書き込みます。
半数以上が書き終わった頃を見計らって問う。
発問7.光が物体の境界で折れ曲がり、陰の部分に進むことを何と言いますか。
みなさんで、さんはい。(あるいは、列指名しても良い)