サインカーブの波形を理解させる指導である。
説明1.
波の基本形の書き方を説明します。定規を出しなさい。忘れてきた人には、貸してあげますから前にいらっしゃい。
定規をいつまでも用意できない生徒が各クラス3名程度はいる。「貸して下さい。」と言わせ、「はい、どうぞ。」と答える。
指示1.
ノートの左端に縦4cmの直線を書きます。
指示2.
1cmずつの目盛りをつけます。
指示3.
中央に0、一番上に1、一番下に-1と目盛りを書きます。
作業の出来た生徒が出始めたころ、書けたら「書けました。」と言うんですよ。と声をかける。「書けました。」と素直に言うクラスと言わないクラスがある。言わないクラスでは手を挙げさせる。十人まで数えたら次の指示に進む。
指示4.
中心から上に1.4cmのところに目盛りをつけ、0.7と書きます。
指示5.
中心から下に1.4cmのところに目盛りをつけ、-0.7と書きます。
→図1(←ここをクリックすると新しい窓が開きます。)
長さと目盛りが一致していないので、混乱する生徒が必ずいる。間を取り、わからない生徒がいないか確認する。
指示6.
中心から真横に13cmの直線を引き、0.5cmずつの目盛りをつけます。
→図2(←ここをクリックすると新しい窓が開きます。)
指示7.
原点(0,0)のところに点(・)を打ちなさい。
点(0.5,0.7)のところに点(・)を打ちなさい。
点(1,1)のところに点(・)を打ちなさい。
→図3(←ここをクリックすると新しい窓が開きます。)
点が3つ書けたら先生のところに持ってきなさい。
作業量が少なく、やさしい課題なので、生徒はどんどん持ってくる。列が出来ないよう素早く○をつける。余計なことは言わない。
間違えることを恐れているクラスでは持ってくる生徒がなかなか出ないこともある。合格者が出ると、動きに変化が出てくる。つられて出てくる生徒が増える。合格者がまわりの生徒に教えはじめる。
この作業で難しいのは2つ目の点(0.5,0.7)を打つところである。
ひとつでも間違っていたら×をつける。
正解者が5名になったところで次の指示を出す。
指示8.
点(1.5,0.7)のところに点(・)を打ちなさい。
点(2,0)のところに点(・)を打ちなさい。
点(2.5,-0.7)のところに点(・)を打ちなさい。
点(3,-1)のところに点(・)を打ちなさい。
点(3.5,-0.7)のところに点(・)を打ちなさい。
点(4,0)のところに点(・)を打ちなさい。
全部出来たら、先生のところに持ってきなさい。
この作業で間違いやすいのは、(2,0)の点である。この点を飛ばして、(2,-0.7)の点を書いてしまう生徒が必ずいる。間違えているところにチェックマークをつけ、「やり直し」と指示する。
正しくできた生徒には、「点を滑らかにつなぎなさい。出来たら持ってきます。」と指示をする。→図4(←ここをクリックすると新しい窓が開きます。)
滑らかにつなぐときに注意することは、山や谷の頂点を丸くすることである。頂点がとがっていると判断したときは、「ここをもっと丸く書いてきなさい。やり直し。」と指示する。
滑らかにつなぐことが出来た生徒が5人出たところで、全員の手を置かせ、次の指示をする。
指示9.
途中の人もいったん手を置きなさい。
黒板と同じように書けた人は、これと同じ図形をあと二つこの図形に続けて書きます。出来たら、持ってきなさい。
→図5(←ここをクリックすると新しい窓が開きます。)
順調に合格していく生徒が増えている中、まったく作業に取り組まない生徒が目に付いた。腹立ち紛れに作業の遅い生徒を追い立てた。
全員起立。
ひとつでも丸をもらった生徒は座りなさい。
先生の点検を一度も受けていない生徒、ノートを持って前に来なさい。
少しでもやってあれば、○をつけてやり、「ここまであっているぞ。頑張って追いつけ。」と励ます。
まったくやってなければ、赤ペンで印を付け、「上からなぞってらっしゃい。」と指示する。
これは、もっと計画的に生徒を追い立てなければいけない。
例えば、指示9.の前に起立させ、やっていない生徒にノートを持ってこさせるなどである。