プルークボーゲンのできる児童・生徒がパラレルターンを目指す場合の指導例である。私が臨時でスキー授業を担当した時のことである。受け持った生徒が、1年後に、「もう一度先生に習いたい。」と言ってきた。
指示1.
3班A、ここに整列!
1組、青木君、井川君、・・・・
リフトに乗ります。移動!
指示2.
1列に並びなさい。
体操をします。
先生の真似をしなさい。
足を前後に開いてアキレス腱を伸ばします。・・・・
指示3.
皆さんの実力を見せて下さい。カーブを描いて滑ります。どんなカーブでもいいです。先生が下で合図をします。合図があったら来て下さい。では、お願いします。
説明1.
スキーをはずして先生のまわりに集まりなさい。もっと近くに寄りなさい。
これからパラレルターンの練習をします。スキーをそろえる滑り方です。これが出来ると、良い成績がつきます。皆さんに上手になってもらいたいので、先生の指示通り滑って下さい。
発問1.
どんな初心者でもスキーを平行に出来るときがあります。それはいつですか。わかった人、発表して下さい。
説明2.
直滑降の時(資料7)と真横を向いているとき(資料8)は誰でもスキーを平行に出来ます。皆さんもできますね。問題は直滑降から真横に移るときと、真横から直滑降に移るときです。
今日は直滑降から真横に移るところを練習します。(図をストックで指し示す。=資料9)
はじめに、プルークボーゲンで直滑降から真横に滑ります。次に同じことを片足でやります。片足でもバランスよく上手に出来るようになれば、浮いた足はいつでも平行に出来ます。(身振りで説明する。=資料10)これでパラレルターンの半分が完成です。
次回は真横から直滑降に移るところを片足で練習します。両方出来るようになればパラレルターンが完成します。
何か質問がありますか。
発問2.
念のため、今日練習することを確認します。言える人、手を挙げなさい。
指示4
ハの字で直滑降から真横に滑ります。このように片足をあげて(資料11)滑ります。全部上がらなくても構いません。片足がちょっと上がるだけでいいです。では合図をしますから合図があったら来て下さい。
指示5
スキーをそろえた姿勢をパラレルスタンスといいます。パラレルスタンスで直滑降をします。片足をあげて滑らかにスキーが真横を向くまでターンをします。これの繰り返しです。直滑降、真横。直滑降、真横。の繰り返しです。前の人がターンを2つしたら次の人はスタートして下さい。先頭の人だけは先生がターンを4つしたらスタートして下さい。